しもやけ

私は、小さい時から(幼稚園に行く前から)重度のひどい、しもやけでした。
病院にいっても、『ワーかわいそうやなあ』と驚かれるくらいで
ビタミンEとかビタミンCを丸1年間キッチリと服用しても無効。

大きな金タライを2つ用意して
1つに冷たい水、もう1つに熱湯と、おまけに塩ととんがらしを入れて
交互に手足を浸ける治療法も無効。ジンジンして辛かったなぁ。。。

中学校からは運動クラブに入っていたのですが、
秋から春まではしもやけがひどくて、運動靴に履き替えるときも大変で、
辛くて、まるで毎日が荒行の修行のようでした。

クラブをしている途中は大丈夫でも、
始めのランニングの時と、終わってから靴に履き替える時もまた大変で
心の中でワーとか、ギャーとか叫びながら靴を履き替えていました。

小学校中学校高校大学と全く改善されず
大学を卒業してから良くなったのですが、その治療法は漢方薬でした。

西洋医学的な治療法と比べると漢方薬の効果は非常に早くて
しかも続ければ完全治癒まで可能です。

まずは、しもやけの基本的な知識を得てください。


「しもやけ」を西洋医学では「凍瘡」と名付けています。

「凍瘡」は「凍傷」と比較すると理解されやすくなります。

「凍傷」は
強い低温によって誰にでも起こる病変です。
冬山の遭難をイメージして下さい。

発生場所はまず細動脈から反応します。
(動脈は心臓から身体の末端へ流れる血管)

「凍瘡」(しもやけ)は、
弱い低温(3~6℃)でも異常反応を起こす素因のある人の病変です。

発生場所は静脈側の病変から始まります。
(静脈は身体の末端から心臓へ戻る血管)

凍傷と凍瘡とでは循環障害のありかたが基本的に異なるのです。

しもやけは次のように発生します。

身体を冷やされると、静脈側の血管が弛緩して血流が悪くなる。

すると、細静脈の側に鬱血がおこる

所々、静脈の血流が停止状態になる

でも後から血液が流れてくるため、その周囲に血液がもれ出て、浮腫になる

一方で、血流が停止した静脈に血栓ができる
この血栓を俗に「しもやけの種」ということもあります。

ところで、この状態の時、寒い外にいるときは何ともなかったのに
例えばコタツに入ってあたたまると、
ジンジンしたり、かゆくなったりするのは
何故だろうと疑問をもったことはありませんでしょうか?

身体を冷やされているときは

動脈側も血行がよくないため大した自覚症状はない

ところが、暖まると動脈側の血行がよくなるため

血栓のある静脈の末梢では鬱血がさらにひどくなる

あとから、次から次へとくる血液成分の行き場がなくなる。

ついには血管から血液成分がもれ出して
浮腫がひどくなって痒みを自覚する

まとめますと
身体を冷やされていると、動脈側の血流が少なくなるために、
静脈側の血管の拡がりや鬱血が比較的少なく、
浮腫も少なく、知覚神経も多少鈍感になるため痒みがない。

そこで急に暖まると
痒くなったり、ジンジンするのです。


血栓の場所はやがて壊死したり(かさぶたを作る)、
血液中の水分や血液成分がもれ出たり(浮腫を作る)します。

そして周囲の浮腫の状態から、
樽柿型と多形滲出性紅斑型に分類されます。

樽柿型は
ポッチャリ型の湿の多いタイプの人がなりやすく、
多形滲出性紅斑型は
湿の少ない人がなりやすい。
また両方のタイプを同時にもつ混合型も多くみられます。

これを漢方医学的にみると
しもやけは、「瘀血」のある人が
寒冷の作用を受けて発病する病態といえます。

しかし「瘀血体質」の人が寒冷の作用によって、
すべての人が発病するわけではありません。

「瘀血体質」があり、しかも寒冷に対して反応する人が「しもやけ」になります。
ただ「瘀血」のない人は寒冷によっても「しもやけ」になることはありません。

漢方薬では
「温経散寒法」と「活血化瘀法」の二法を併用して
通経を行うのが治療の根本方針です。

「温経散寒法」は
末梢の血管(動脈)を拡張して血流をよくし、
手足の末梢や皮膚を温めて寒を追い払います。

「活血化瘀法」は
静脈側の「鬱血」や「血栓」など、漢方でいう「瘀血」を取り除きます。

凍瘡は凍傷とは異なり、静脈側から変化を起こす病気ですから、
「活血化瘀法」によって根治を望めます。

しもやけを治すには次の2つの方法があります。

1つ目は「温経散寒法」で症状を良くしたあと
「活血化瘀法」によって(平均して1年位は)「瘀血」を除いて治してしまう。

2つ目は「温経散寒法」と「活血化瘀法」を冬場だけ服用する方法です。
冬場だけの服用でも年々症状は軽くなって治っていきます。

まずは2~3週間お試しになってはいかがですか。。。

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